よみかき勘定

読んだり見たり行ったり来たりしたことを綴ります

【読書】レジリエンスとは何か|枝廣淳子

作者の枝廣淳子さんは「朝2時起きで何でもできる!」で20代の頃読んだことのある方。在職中に通信で大学に行き始めていたので、どうやって時間をつくろうかと考えていたときに見つけて、見習って実践してました。

4年制大学だったので課題もレポートもボリュームが多くて、仕事自体はそんなにしんどくなかったけどそれでも時間が足りなくて。21:00就寝、2:00起き、深夜の静かな時間帯に勉強して6:00-7:00仮眠して又会社に行く、ってしてました。彼氏と旅行に行っても、ロビーでその時間一人だけ起きて勉強したり…懐かしいなあ。

 

今回はたまたま「レジリエンス」という単語をそこかしこで見かけるようになったので、手に取ったらその枝廣さんだったのでした。

 

 んで、

 

レジリエンスとは何か。

 

「しなやかに生き延びる力」

 

と思いました。ほんと単純に。

 

この本自体はサンゴの生態からアメリカとキューバでのハリケーン来襲の際の対策、震災が起こったときからオーストラリアにおける子育て、心の育て方までいろいろなパターンの「レジリエンスの作り方」と「その実例」が書かれていて、まるでムックのよう。

その中でも私たちが生死に関わる事象や生存を脅かす事例が発生した際、どのように対処して生き延びていくのかを考えるとどのようなことが必要なのか、どのように組織を作っていけばいいのかなどが書いてあります。

なので、今自治体だったり社内で緊急時対策を立てる委員会にいるとか、町内会での防災訓練考えなきゃいけないとか言う人はモチロンのこと、お子さんの教育に迷ってる方、自分の心が迷ってる方はちょっと目を通してみてもいいかも。

 

ただし、先ほど申し上げたとおりムックなので、自分に必要なところを探し出して読まれた方が近道かも知れません。

 

並行して読んでいた「なぜハーバード・ビジネス・スクールでは営業を教えないのか?」にちょうど<学習性無気力>のひとことが出てきたばかりでリンクしたので、一気に読めてしまいました。

 

なぜハーバード・ビジネス・スクールでは営業を教えないのか?

なぜハーバード・ビジネス・スクールでは営業を教えないのか?

 

 

 「レジリエンスとは何か」。

自分が何を目標とし、生きていこうとしているのか。

それに対し、正しいアプローチができているのかどうか、ちょっと振り返って時間をかけて考えてみたくなる1冊でした。

【読書】自分の半径5mから日本の未来と働き方を考えてみよう会議|出口治明・島澤諭

久しぶりにライフネット生命CEO、出口さんのご本です。内閣府の経済社会総合研究所、財務省財務総合政策研究所の客員研究員を兼務される元官僚の方との対談ということで、ものすごい難しい内容だったらどうしようとどきどきしながら開きましたが、対談形式でものすごくわかりやすく現代の問題に対して解答をされている内容です。

年金や少子化問題、高齢化問題についても言及されていて、深いけれども優しい言葉で答えられています。1時間くらいで一気に読んでしまったけれど、それくらいのめり込める内容。

 

自分の半径5mから日本の未来と働き方を考えてみよう会議 (SB新書)

自分の半径5mから日本の未来と働き方を考えてみよう会議 (SB新書)

 

 

このご本のあとがきにもありますが、島澤さんが出口会長にどうしても答えてもらいたかった内容は2つ。

 

(1)日本の諸問題(少子化、高齢化、社会保障・財政の持続可能性、痴呆の持続可能性、労働力不足、世代間格差)についてはすでにエビデンスに基づいた処方箋があるのに実行されないのはなぜか。先送りにされる原因は。

 

(2)先行きが不透明な時代には必ず宗教への回帰があったのに、なぜ現代の日本ではそれが見られないのか。

 

という、現在の日本国民が持っているであろう疑問そのもの。

こちらも本書の中で、明瞭明確に出口さんがお答えくださってます。ので気になる方はまず読んでください。

 

「数字・ファクト・ロジック」で考える、というのは出口会長がどこの場でも口にされるお言葉ですが、その考え方をするとこういう答えが出るのかー!と具体的事例を見せていただいた感じ。

 

とりあえず、自分の半径5mを少しずつ変えていきながら、2年、5年くらいたった後にも読んでみたい1冊です。

 

 

【読書】女子学生さんが読むといいと思う|Sheという生き方

 R40になって気がつく「自分の価値観の持ち方」

図書館で何気なく、気晴らしの1冊として手に取りました。R40(アラウンド40)、2050年には日本の人口で一番多い世代になると言われている、団塊ジュニアの女性たちです。

 

帯には「女は考えなければ幸せになれない!」という言葉入りで、肩に力が入っている内容なイメージだったのですが、著者の嶋守さんが女子大教授ということもあり、これから卒業する学生に向けたエールといった、優しい(易しい)、柔らかい内容の1冊でした。

 

Sheという生き方

Sheという生き方

 

 

内容は3部構成になっています。

・海外で大学を卒業、就職し、現役キャリアウーマンとして結婚しているが子供がいないR40 

ダウン症の子供を育てているR40の子供との半生

・39歳から不妊治療を始めたR40

 

人生のは色々ですし、絵に描いたような順風満帆な大学卒業、恋愛、結婚、出産、職場復帰のセオリーを踏んでる人なんてそうそういません。かくいう自分も40歳超えてまで独身で転職してまで仕事続けてるなんて20代のOLの時には想像もしなかったし。だからこそ、自分で「何が幸せかを考えて」「自ら掴みに行く」のが大切、という内容を説いています。

特に私たちR40世代は女子をこじらせるどころか「自己実現できなかった」人生をこじらせている母との関係もこじらせ、同世代の仲間が多い代わりに敵も多いという暗く狭い道をどうにかくぐり抜けてきたロスジェネ世代。母や父、また職場でも認められずに自己評価の低い、素晴らしいキャリアの女性も散見される世代でもあり、仕事を続けてキャリアを勝ち取れたとしてもそうでなくても、結婚できたできないでも、「勝ち組」「負け組」なんてギャップが生じる世代です。

男女雇用機会均等法が生まれてからもまだまだ男性社会なまま。結局経済の舵取りをしているのは男性だし、その男性社会の中で組み込まれて仕事をしてきた私たちにとっては今の大卒就職組の女性は羨ましいくらい眩しいばかり。

 

だからこそ、納得できる「自分の幸せ」をわがままなくらい追求してほしい。

 

みんな自分ごとだけど、人に舵取り任せちゃうとそこで不満も不信も生まれるよね。自分の人生なので、できるだけ自分で自分の舵取りができるように先を見据えていきたいです。

 

なんか昨日の読書感想文に繋がる内容になってきたな。

yomikaki.hateblo.jp

 

 

【読書】心を削らない働き方 ほんとうの自身を育てる6つのレッスン|山口由起子

久しぶりの読書日記です。

気がついたら本から遠ざかっていて、なんでこんなに読めないんだろう、興味も湧かないんだろうと自分でも不思議でしたが、このところ友人から次々と「自己評価低すぎ」「マインドロックでブレーキかけすぎ」と言われることが多く、いやいや愚痴りすぎだな、気をつけよう、でも仕事頑張っててもむなしいな、なんか楽しくできないかな、ともやもやしていたところに、久しぶりに読書熱が上がって来たのでたまたま本借りに言って見つけた1冊。

 

心を削らない働き方 ほんとうの自信を育てる6つのレッスン

心を削らない働き方 ほんとうの自信を育てる6つのレッスン

 

 

■本のタイトル「心を削らない」←削っている自覚はない

無かったんですよ、全く。けれども読み進めるうちいくつか腑に落ちるところがあって「あっ」て気がつくという。

以下の症状がある方、おすすめです。

  • すごい忙しいのに、充実感が得られない方
  • 毎日スケジュール入ってて、リア充なのに満たされない方
  • 何でも無いのに仕事しているときに泣けてきてしまう方(コレ結構深刻だけどあるよね)

■じゃあそんな人はどうするのがいいのか。→「何もしないでください」

「不安で予定を入れてしまう」ので、頭で合理的に理由を付けていても、心と体が行動についていっていない状態、なのだそうです。自覚無かった。

言われてみると、私も今の会社に入社して半年以上経ってから、ランチでなんとなく財布だけ持ってスタバに行って、チャイラテかなんか飲んで「ほっ」とした瞬間がありました。いつもランチはパソコン見ながら、片手間に食事してそのまま仕事続行していたので、デスクと仕事から離れて「ほっ」とした瞬間、「あ、わたし間違ってるわ」って気がついて。仕事ばっかりしてればいろいろなものから逃げられる気がしていたんだけど、結局は自分の感情や本心からも逃げていたんですよね。でも気がついたんだけど、それでもどうしていいのか判らず、なんだかもやもやしたまま現在に至りこの本に出会いました。

 

■「自信は、自分を信頼することで、育ちます。」え。

私自身自己承認欲求が強く、自己肯定感も自信も無かったので、自信を付けたいがために仕事もプライベートも躍起になっていた気がします。

数をこなさなきゃ、まだまだ足りてないんだ、と思っていましたが、それよりも自分自身との対話と信頼が足りていなかったようです。

 

多分、私と同じように「むなしさ」を日々感じながらも、なんとなくやり過ごせてる同年代の賢い女性は多いと思いますので、縁あってこのブログご覧になられましたら良ければご一読くださいな。小一時間で読めます。

6つのレッスンは以下の通り

  1. 空白時間をつくり、不安に向き合える自分になる
  2. 自分の見方になって、安心感を取り戻す
  3. 感情センサーで自分軸を取り戻す
  4. 自分の持ち味を知って、自分への信頼を取り戻す
  5. 「プラスのワガママ」で、自由な自分を取り戻す
  6. 自分らしさを取り戻す

それぞれのワーク方法も書かれています。

夏から2〜3回ほど受けていたコーチングもあまり効果が無く、ちょうど友人にマインドロックを外すセッションをお願いしていたので、その事前準備として、自分の中の棚卸しをしておこうと思います。

 

作者の山口由起子さんのブログもあります。ご興味もたれましたら是非。

ameblo.jp

 

そういえば、最近きちんと急須でお茶を入れて飲むようになりました。それだけ時間と心に余裕ができてきたって事なのかな。(ただ単にペットボトルのお茶が好きじゃないってのもありますが)

【つぶやき】ワイヤーカット試作

何となく見つけてしまったコレ。

SUS303,304も加工できるなら試作の請負だけでもいろいろできるのでは?

 

corobuzz.com

 

そう考えると3Dプリンターの次に来る汎用機ってワイヤーカットかな(わくわく)

【読書】セレブダイエットは高品質高価格なバターと塩と。|シリコンバレー流最強の食事

このところの低気圧で偏頭痛もとまらず、すぐ風邪ひくし治らないし、やる気も出ないし、ということで諸々不安に感じることが多くなったこの年齢。

体力が落ちている分微妙な体調不良は仕方ないとしても、やる気が出ないのだけは仕事にも支障が出るし如何ともしがたい、と思っていたところに本屋で見つけて冒頭の「カビ毒」になんとなく心当たりを感じて衝動買いしました。

 

シリコンバレー式 自分を変える最強の食事

シリコンバレー式 自分を変える最強の食事

 

 

この本で推奨されているのは

 

「質の良い塩を摂る」

「放牧で育てた牛のバターを摂る」

「『カビ毒』につながる穀類、その穀類を飼料として育った家畜の肉類は同じ結果が出るので摂らない」

 

という、納得できるけど実行は難しいセレブなダイエット。

 

「食事により活力がちがう」

「砂糖のシュガーハイは麻薬」

 

という、近年よく言われる健康法(?)も書かれていて何となく理解は進むものの、諸説あって科学的根拠も認識しているわけではないので、この本を全て信じるのも危険かなー。

 

が、読んでみて改めて、

 

「古いものはよくない」

「油だいじ」

 

と思い知らされたのでした。カビ、やっぱ体には良くないらしい。

 

ただ、体の作り方や使い方は風土に根付いた部分もあるので、「醤油はよくない」とされていたりする点も含め日本人がすべてこの方式に倣うのも難しいかな、とは思っています。

 

って思ってたところに見つけたこのブログ。

 

このブログの著者がこの本の存在をご存じかどうかは解りませんが、「塩を取ることで得られる効果」を自身の体で実体験された方の興味深いブログもあるので、ご興味ある方は是非ご訪問ください。

 

■塩を食らう(ビビっと来たら書くブログ by nippy)

ameblo.jp

 

こちらのブログでは「炭水化物が血をドロドロにして高血圧にする」と書かれていますが、なんとなく『カビ毒』を持つものと共通する症状でもあるなあ、と変な納得をしてしまいました。

 

本に書かれたすべてを実行できるわけではありませんでしたが、塩オイルコーヒーとか、バターの摂取などを進めた見たところ、結果どうなったかというと。

 

夏に続く冷え、不調がほっとんどなくなりました。 

 

あと、朝起きたときから仕事終わりまでずっとぼんやりする感じとか。意識的に甘いもの、チョコレートなどを摂らないようにしていた効果が出たのか、塩=電解質=脳の電気信号を伝達するもの、という理解からきちんと頭動かすにはちゃんと塩摂ろう、と思ったのでした。

 

塩による高血圧の心配は、リンク先のブログからなくなったし。

【読書】読書論それぞれ|「本を読む人だけが手にするもの」藤原和博・「ビジネスに効く最強の「読書」」出口治明

ちょうど読書が進まなかった時期に手に取った藤原和博さんの1冊「本を読む人だけが手にするもの」と、その後に本が読めるようになってきてからkindleで衝動買いした出口治明さんの「ビジネスに効く最強の「読書」」。

 

藤原和博さんは元中学校校長、出口会長は現在生命保険会社社長ということで二人のリーダーが書かれた読書論がとても対照的で印象的だったので並べて比較してみます。

 

本を読む人だけが手にするもの

本を読む人だけが手にするもの

 

 

ビジネスに効く最強の「読書」

ビジネスに効く最強の「読書」

 

 

読書に対する姿勢の違い

藤原は元校長先生だけあって、活用されていない図書室をどのようにしたらみんながもっと利用するようになるのか、考えて改革をされるほど読書が人に与える影響を感じていますが、出口会長は「人の成長は読書と旅」と明言されるとおり、人生において本の存在が切って切り離せない方。

藤原さんは「本を読むことで人に先んじることができる、複眼的視点で物事を捉えられる」と書かれているのに対し、出口会長は「人間の歴史はほぼ繰り返す。本、特に古典から得る知識は今の自分に役に立つ」とされています。

 

分野は近くても見ている方向が少し離れている感じ。

 

読書として手に取る本の違い

藤原さんはベストセラー小説からビジネス書まで巻末で50冊おすすめされてますが、出口会長はビジネス書はほぼなく歴史書が半分くらいを占めてます。さすが歴史オタク。

会長曰く「ビジネス書に書いてある内容はほぼ一緒」とのこと。まさに。。。

会長がおすすめされる本はほぼほぼ本屋さんで平積みで見たことがないので(ご本人の著書は平積みされておりますが。)新しい世界が開ける感じがして、わくわくします。

しかし、ダイヤ○ンド社やディ○カバリーの売り上げににどんだけ貢献したんでしょう、自分・・・・・

 

とはいえ藤原さんも小説から人の心の機微だったり経済の仕組み、知らない業界の内側を見ることができる、と経済小説などおすすめされていて、自分が手に取ったことのない分野でもあるし、最近小説も読まなくなっていたので、改めて読んでみようと思った次第。

 

読書論に関しては他にも何冊か読みましたが、出口会長と佐藤優さんの本が一番わかりやすかったのとエキサイティングだったなと感じてます。

ビジネスに効く最強の「読書」はほんとうにおすすめ。ぜひ手にとって見てください。

ついでに、出口会長の選ばれた50冊はこちら。

kojigen.com

佐藤優さんの本は「したたか勉強法」も良かったんですが、「知の教室」は読み応えも有り、著書や著名人との対談、鼎談などもおもしろかったです。内容はロシア寄りですが。

 知識があるってこんなに世界情勢がおもしろく感じられるものなんだなあ。

 

yomikaki.hateblo.jp

 

出口会長の読む50冊のご紹介が詳しく書かれているのがこちら。

kojigen.com

 

藤原和博さんのホームページはこちら

藤原和博の[よのなかnet]