【読書】そんなもんうらやましかねーわ!『男尊女卑という病』|片田珠美
ええと、いいですか。私の男性嫌いの偏見からモリモリ書きますよ今回は。
この本のタイトルだけ見て、「男尊女卑」って昭和の遺物だしそこから抜け出せない男性に対しての女性からの視点、という内容なのかなー、でもこの平成にこのタイトルで出すっていうことは何らかの視点が変わってるんだろうなー、なんて特に何も考えずに手に取ったのですが。
最初の章でガツンとやられました。
「男性が偉そうなのはファルス(陰茎)を持っているから」
(※バイアスがかかった要約です)
なるほど。
今までね、小学校のころはわけのわからない理由でからかわれたり、暴力振るわれたり、上から物言われたり、社会人になってからは不当な言いがかりをつけられたり、道端でどなられたり、正直な意見聞かせて、っていうから本当のことを伝えたらキレられたり、と、ほんっとうに自分を正当化する「男性」に関してはいろいろ辛酸をなめてきて、なんであいつら、生きてることに対して「すいません」って思わないんだろう、あんなにいろんなもの無駄にしたり、必要でもないものにお金使ったり、母親ふくめ妻、女兄弟など女に迷惑かけても申し訳ないなんて1ミリも思わないのは、マジ何故なんだぜ、ってずっと思ってたことが、簡単に答えを出された感じ。
あいつら、まだ脳内小学生なのな。
それがあるおかげで露出に走ったり外に愛人作って家庭崩壊するんだからそんなもん欲しくねーわバーカバーカ!!
と、思わずにはおられないわけです。
ただ、これは私が「ファルスに対する羨望」を持つ、というフロイトの理論に脊髄反射しているだけであって、著書の内容に対しての侮蔑ではないのでそこはお察しください。
私が一番引っかかって目から鱗だったのがこのファルスの解説部分だっただけなのですが、この本は別にファルスの件ばかり書かれているわけではなくて、実際のそういった事例から、最終章には「主人在宅ストレス症候群」からの逃れ方などのアドバイスもあり、実際にこの本を手に取った人に対して救いとなる内容もあるので、お気になるかたはぜひお手に取ってみてください。
結論:男の人は立場を奪われるのが怖い。奪われると弱い。奪われそうになると攻撃する。ので、寄り添ってあげると攻撃されないよ。
婚活女子の私に響いたのは「ターゲットにされやすい女性の特徴三つ」。
「罪悪感を覚えやすいタイプ」
「他者の欲望を満たそうとするタイプ」
「自己評価が低いタイプ」
だそうです。
だめんずうぉーかーどころかだめんずメーカーな自分、全部当てはまってるYO!
以前、中年期以降の男性が介護職に入ることでの現場の混乱をふくめた内容の、「男性が考える男性たるものの存在」というのが鬱陶しくてたまらなかったので、なんだかその理由が少し見えて、心の余裕ができるようになったらなあと思います。
まあ、無理かな。
あと、本文中で引用されていたフロイトと小倉千加子さんの本も。
- 作者: ジークムントフロイト,Sigmund Freud,中山元
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【2015.11.15追記】
男の子が女の子に「ちんちんがついてない」っていうのは本当に信じられないことなんですね…ちょっと事実の方がショックでした。(てか引用は田中K一さんの漫画ですが)
サラリーマン田中K一がゆく!第8話「恋する天才マジシャン」/田中圭一 |AM