【読書】雇用形態のUX化 | ALLIANCE 人と企業が信頼で結ばれる新しい雇用
「自社の購読必須図書として使用している」という企業CEOさんの発言をFacebookで見つけ、早速読んでみました。
ALLIANCE アライアンス―――人と企業が信頼で結ばれる新しい雇用
- 作者: リード・ホフマン;ベン・カスノーカ;クリス・イェ,篠田真貴子;倉田幸信
- 出版社/メーカー: ダイヤモンド社
- 発売日: 2015/07/10
- メディア: 単行本
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第一刷が2015年7月で、アメリカで発行されたあとに日本語訳として出版されていると考えると約二年ほど経過しているものなので、現在の時流から外れる部分もあるのかも〜なんて考えつつ、
・会社と個人との「パートナーシップ」という形が日本の雇用形態に馴染むんだろうか
・終身雇用制がまだまだ浸透している(特に大企業)日本でどれだけ受け入れられる内容なんだろうか
という疑問点が解消できるかどうかをテーマに読み進めました。
当初、パートナーシップとして企業と個人をつなぐ考え方の内容かと思いきや、企業の組織を生成するための形態、「ローテーション型」「変革型」「基盤型」がそれぞれ存在し、それぞれの成長に合わせてポジションを確保していく、という考え方で、どちらかというと企業主導の内容でした。
かと言って利益追従ということではなく、企業が個人の能力を最大限に発揮してもらうプラットホームを作り、その個人が卒業しても、企業とのつながりを大事に次の職に展開していってもらうというもの。緩やかなつながりを保ち、それぞれが社会に出て利用できる価値をお互いに保持する、という関係を保つというものでした。
成長過程にある企業は企業理念を貫く、会社の利害と個人の利害が全く一致し、人生が企業ミッションであるCEOとは別に、金額で動くスタッフがいるわけです。
そのスタッフに、企業から与えられた仕事を通じて成長し、言い方は悪いのですが、生涯企業の良きパートナーとして存在してもらう、「別れても友達関係の元夫婦」みたいな存在であれ、というのがこの本の趣旨でした。
ちょっと思っていた内容とは違いましたが、そういった金額で動くスタッフとのリレーションシップをどのように築くか、幹部候補になってもらうためにどのようなストーリーを描くか、という内容が書かれていたので、組織づくりに悩むスタートアップ企業さんは一読の価値ありかも。
そうやって緩やかに、フラットにつながっていく「垂直統制から、水平協業へ」という価値を提供するという本がもう一冊。
こちらも企業や働き方、を考える際にお客に立つんじゃないかと。良ければ合わせてお読みください。